脱毛Q&A

  1. JPS(日本ピアスシステム)
  2. Q&A TOP
  3. 脱毛編:レーザーについて
  4. Q15 回答

レーザーについて

  1. Q15

    あるホームページに「ダイオードレーザーは厚生省の認可を受けていない。認可を受けているのはアレキサンドライトの Gentlelase だけである・・・」と書いてありました。認可されていないダイオードを患者に使ってもよいのでしょうか?
    薬事法の条文を御覧ください。

    薬事法第2条4項に「医療用具の定義」が示されており、これに従うと「レーザー脱毛機」は「医療用具」であることがわかります。また、薬事法12条、13条、22条、条24条を総合すると、未承認医療用具の輸入販売業・賃貸業は禁止されていることがわかります。

    しかしながら薬事法が禁じているのは「業」であり、個人が輸入したものを個人が使用するのは法律の枠外のこととされているのです。「バイアグラ」が承認される以前に「個人輸入」がブームとなり、更には輸入代行業者のホームページがインターネット上に氾濫したのは記憶に新しいところです。(輸入手続を代行するだけであって売買は海外の販社と個人間のことですから薬事法には抵触しないそうです)

    個人輸入した「レーザー脱毛機」を、医師は業として不特定多数の人に使用するのですから「個人使用」の枠から大きく逸脱していることは否めないことです。私は1997年9月にレーザー脱毛をスタートしましたが、スタートにあたり不安でしたので厚生省に照会しました。

    厚生省は「医師が患者に対して未承認医療用具を使用することは販売でも賃貸でもないので薬事法上の問題はない」とのことでした。理想論からいえば、メーカーは開発した医療用具や新薬を速やかに申請し、厚生労働省は速やかに審査する義務があります。しかしながら現行の審査システムは長い年月を必要としています。そして、過去に同等品のない斬新な製品ほど(想定できないような副作用を孕んでいる可能性があるので)慎重に審査するべきであるという考えもあり、それはそれで正しいのです。疎かな審査で副作用を見逃すことがあってはなりません。

    その一方で、申請したときには最先端の技術であっても承認がおりたときには陳腐化していて時代遅れということもあるでしょう。国民は常に最善の医療を受ける権利があるはずです。厚生労働省の審査官の心労は察するに余りあります。(そのような事情で、現時点では、「脱毛」を目的として承認された医療用具はありません)医師は学会や医学書を通じて国境を越えて新しい技術や知見を交換しております。知りえた最新の技術などを目の前にいる患者さんに使用したいと考えるのは当然のことです。開発したメーカーや販社は「我社の製品はすばらしいです。最高です」と言うのが普通であり、「すばらしいですが、○○のような欠点もあります」と聞くことは多くはありません。

    未承認であるゆえに情報が乏しいままで業者の美辞麗句に従って導入し、患者に使用して副作用や後遺症が発生したのでは医師として恥ずかしいことであり、患者さんからの信頼を裏切ることでもあります。承認医療用具であれば厚生労働省も責任をわかち合ってくれるかもしれませんが未承認ではそれもあり得ません。法律はよくできています。薬事法第68条は、「何人も・・・・承認を受けていないものについて、その名称、製造方法、効能、効果又は性能に関する広告をしてはならない」と述べています。無制限に広告すれば上記のような弊害が懸念されますが、医師どうしの間で交わされる情報にも限界があります。臨床データは交換できますが、メーカーから直接に説明を受けなければ分からない細かな情報も沢山あるのです。メーカーサイドからの情報を全て遮断するのも問題でしょう。

    厚生労働省は特例として学会の場での未承認医療用具の展示を認めております。とても理にかなったことだと私はおもいます。(あくまで学会の場であって、メーカーや輸入業者がホテルの宴会場などで新製品発表会を開くなどというのは違法なのです)

    ということで、私たちのグループの医院で未承認のダイオードレーザー装置機を使って脱毛をおこなっていることには何ら問題はないと認識しております。

    ところで、Gentlelaseが承認を受けているというのは正しくもあり、間違いでもあります。販社に確認しましたところ、厚生省が承認した「効果効能」は、皮膚良性色素性疾患治療であって、多毛症治療や脱毛ではありません。別目的で販売・賃貸・広告することは薬事法65条、66条に違反しています。

    販社であるキャンデラ株式会社に確認しましたところ、営業部長の臼田氏 曰く、

    「厚生省の承認を受けていますが、その効果効能は、皮膚良性色素性疾患治療であって、多毛症治療や脱毛ではありません。脱毛を効果効能として販売・賃貸・広告することは薬事法(65条、66条)に違反することは承知しています」とのことでした。

    2001年1月14日
    渋谷高橋医院 院長 高橋知之