フレイアからでた1064ナノメートルのレーザー光線が
PlasmagicGelに当たると光分解がおこり種々のプラズマ光線が2次的に発生します。
それらのプラズマ光線の中で、波長の短い「近紫外線」には殺菌作用があることが
知られています。その「殺菌力」を調べてみました。
「プラズマ2次光」を医療に応用したのはフォトリボーンが世界初ですので、この試験も世界初です。
無菌状態で透明の薄い皿の上に寒天を敷きます。その寒天の表面に菌を満遍なく塗付して、
体温と同じ37度の保温器に2日ほどいれておくと菌はどんどんと繁殖します。
(医療の世界ではごく普通の試験です)

これは「ピアスケアジェル」を開発した当時のファイルから見つけた抗菌試験の写真で、
PIA-023というのがピアスケアジェルです。
(配合成分を調整しながらサンプルテストを繰り返して、23番目で最終決定したということになります)
円の大きいほど殺菌力が強いということになり、精製水の殺菌力はゼロで、
ピアスケアジェルは他の消毒剤と同程度の殺菌力があるということが判ります。

今回の試験では「黄色ブドウ状球菌」という菌で殺菌力を調べました。
左写真はPlasmagicGelを加えなかった寒天培地の右半分にレーザー照射した結果です。
レーザー自体は1064ナノメートルのヤグレーザーですから殺菌力はゼロで全体に菌が 繁殖しています。
(黄色ブドウ状球菌というのは、一般化膿症・とびひ・食中毒などの原因となる菌です)
右写真はPlasmagic Gelを1%加えた寒天培地の右半分にレーザー照射した結果ですが、
同じく殺菌力は認められませんでした。

左写真はPlasmagicGelを5%加えた「黄色ブドウ状球菌」の寒天培地にレーザー照射した結果です。
レーザーを照射した右半分で菌の発育が阻害されていることがはっきりと判ります。
右写真は菌種をかえて同じ試験をした結果です。菌種は衛生状態の指標になる「大腸菌」ですが、
同じくレーザーを照射した右半分で菌の発育が阻害されていることがはっきりと判ります。

菌は寒天培地の上で苔のように繁殖します。
したがって無菌の部分は有菌の部分よりも一段低くなるはずです。
斜めから見ると残った菌があたかも水面に浮かぶ藻のように見えますね。
菌は寒天の表面に塗られています。
照射した1064ナノメートルのレーザー光線には殺菌力はありませんから菌を通過して寒天の表面に到達します。
するとレーザー光線は寒天に含まれている酸化チタン顆粒に反応してプラズマ2次光が発生します。
そのプラズマ2次光には370ナノメートルをピークとする近紫外線もありますから
即座に殺菌されてしまうというわけです。
「Plasmagic Gel 5%」というのは実際にフォトリボーンで使用している
Plasmagic Gel5グラムに対して寒天が95%ということです。
5%に薄めたPlasmagic Gelでこのような殺菌作用があるのですから
Plasmagic Gelそのものを塗付してレーザーを照射すればニキビ菌に強く作用して当然と当初は考えていました。
しかし、考えてみますと少しおかしいのです。

1個の酸化チタン顆粒は数十ミクロンといった大きさですから、皮膚にPlasmagicGelを塗ると酸化チタン顆粒は何層にもなっているはずです。
照射されたレーザー光線は最外層の酸化チタン顆粒に反応して光分解がおきて、近紫外線領域のプラズマ2次光が発生します。
近紫外線は最外層で発生するわけですから、皮膚のニキビ菌に到達するには内層の酸化チタン顆粒を乗り越えていかなくてはなりません。
そこで問題になるのは、チタン顆粒そのものは紫外線を散乱させて皮膚に届かなくさせる「紫外線散乱剤」であるということです。
酸化チタンの他に酸化亜鉛や酸化鉄などがサンスクリーン化粧品の原料として用いられていますが、金属アレルギーなどの問題もあって
最近は酸化チタンが主役となっていることは専門家の間ではよく知られた事実です。
私が言いたいことは、最外層の酸化チタン顆粒が発生させた近紫外線を内層の酸化チタン顆粒が散乱させて皮膚に届かなくしている可能性が大であるということです。
しかし皮膚に届かないのであれば殺菌効果はおこりようもありません。
矛盾しています。
こちら
は2001年11月26の朝日新聞記事です。
「光触媒は、チタンなどの金属の酸化物が使われている。
紫外線を吸収すると、電子が激しく運動し、外から電子を引きこんで、3万度以上の燃焼反応にも相当する酸化反応が起こる。
この作用を利用し、便などに含まれ、これまでの方法では消臭が困難だったインドール、
メチルメルカプタンなどのにおい成分を二酸化炭素や水などに分解する。
細菌の繁殖を押さえる効果もあるという」と書かれています。
この記事では「光触媒」という言葉が使われています。補足しますと、
この場合は光触媒によって発生した活性酸素による消臭抗菌作用を話題にしているのです。
(インターネット検索で「活性酸素」と「チタン」をキーワードで検索すると沢山の情報が得られるはずです)
最外層の酸化チタン顆粒が光分解によって発生させた近紫外線が、
内層の酸化チタン顆粒に作用して光触媒反応が連鎖的におき、
そこで発生した活性酸素がニキビ菌に作用しているという2段階説であれば矛盾は解消します。
Plasmagic Gelを含まない寒天培地に大腸菌を塗った皿の左半分にガラス板を置き、
Plasmagic Gelを染みこませたガーゼでガラス板ごと皿を覆いました。
そして、その上からレーザーを照射してみました。
結果を見るとガラス板を置いた左半分では反応がなく、
ガーゼのみの右半分では弱いながらも菌の発育が阻害されたことが判ります。
発育阻害が近紫外線によっておきるのであれば、
紫外線はガラス板を通過して左右ともに反応が認められるはずです。
連鎖反応で発生した活性酸素によって発育阻害がおきているのなら、
酸素はガラス板を通過できませんから反応しないのではないでしょうか。
ガラス板のない右半分で発育阻害が認められたということは、
近紫外線自体の殺菌効果よりも活性酸素が殺菌効果の主役ではないかと推察されます。
もちろん実際の皮膚の上にはガラス板がありませんので
内層の酸化チタン顆粒の散乱作用を振り切った近紫外線プラズマ2次光と
連鎖的に発生した活性酸素の両者のはたらきによって、
フォトリボーンには他の光美顔機にない「抗ニキビ作用」があるからでしょう。
大量の紫外線を繰り返して肌に照射することは好ましいものではありません。
長時間長期間にわたって紫外線をあびる「日焼サロン」も医学的には問題です。
しかし「日焼サロン」であっても、最近注目を集めている低波長のニキビ治療機であっても
10分~20分という連続波(CW=Continuous Wave)ですから積算すれば被爆量は多くなるはずです。
ところで、もっと波長の短いエキシマレーザーといわれる近視手術装置があります。
紫外線障害についてメーカーに問合わせてみたのですが連続波ではなく
瞬間的にしか照射しないパルス波であるので問題はないという回答でした。
フォトリボーンの場合、PlasmagicGelの最外層で発生した
近紫外線の大半は皮膚に辿りつけないでしょうし、辿りつけたとしても
連続波ではなく1000分の2秒程度のパルス波の繰り返しですから
積算被爆量はそれほど多くないのではないかと私は考えております。
★2002年5月17日追記
本日、小学館の雑誌「DIME」から取材を受けました。
見本誌としていただいた2002年5月2日号を読んでいると
40ページに「光触媒」の記事を見つけました。
こちらです。
その記事には「酸化チタンを塗ったり練り込んだものに光を当てると、
表面についたゴミなどの有機物が二酸化炭素や水に分解する」とあります。
炎症のない毛穴の黒ずみや開大がフォトリボーンで改善する理由を、
今まではメラニン色素が分解し更に熱作用によるコラーゲンの産生がおきるためと単純に
考えておりました。
しかし、照射直後に効果がみられる人が相当いらっしゃいますので
変だなあ、理屈に合わないなあ、とも感じておりました。
この記事のおかげで即効する理由は、
有機物であるところの「毛穴に詰まった汚れた皮脂」が
二酸化炭素や水に分解されるためであるということが理解できました。
こちら
を御覧ください。
「毛穴に詰まった汚れた皮脂」が排泄された瞬間の写真を撮ることができました。