産毛に対する超高出力(55ジュール)でのレーザー照射


産毛に対する超高出力(55ジュール)でのレーザー照射

レーザーの出力をあげればあげるほど細い毛まで処理することができます。
問題はあげすぎると皮膚にヤケドが生じることです。
冷却装置がついていない脱毛機の限界は20ジュール程度です。
冷風装置をつけると更に数ジュールあげることができます。
ヤケドが発生するかどうかは別にして、機械の能力としてロングパルスアレキサンドライトレーザーLPIR・SuperLPIRは30ジュール程度まで出すことができます。

ダイオードレーザーLightSheerは40ジュールまで出せる機械が主流です。
機械が開発された最初のころは、ライバルはロングパルスアレキサンドライトレーザーLPIRだけでした。
その後、上位機種として60ジュールまで出すことができる機械が開発されましたが、メーカーであるコヒレント社内でさえも日本人にはそのような高出力での照射は困難であろうとの意見が多かったと聞いています。
そのような中で1999年5月27日に逸早く上位機種を導入したのですが、今ではたくさんの人が40ジュールをこえる照射を受けています。

背中の産毛に対して1年半前からダイオードによる照射を開始し、すでに5回の照射を終了された方を御紹介します。
某クリニックで、ロングパルスアレキサンドライトレーザーLPIRで照射を受けていた方ですが効果が見られないということで当院に相談に来られた方です。色白で産毛でしたので40ジュールで1回目の照射をおこない、だんだん出力をあげていって最期の5回目は50ジュールでした。
5回目の照射をおこなって半年が経過し、今回6回目の照射にみえました。「比較的太い産毛はなくなり、細いものだけになったけれども全体として毛の量は変わらない」と御本人はおっしゃっています。確かに背中にある毛の大半は産毛であり総量からいえば変化が乏しいというのも事実だとおもいます。

いきなり出力をあげるのも心配なので、前回は50ジュールで副作用は発生しなかったことを確認し、
50~55ジュールまでを1発づつ照射して皮膚の変化を見てみました。
写真は照射後15分ほどして写したものです。
離れて写した写真では特にヤケドの心配はなさそうです。






接写の写真では、生えている毛は青い四角で囲ったような非常に細い産毛ばかりだとわかります。
青い丸は照射野の外にある未照射の比較的太い毛根です。この太さくらいだと55ジュールの出力に反応し、赤い丸で囲んだように、黒いつぶれたような燃えかすに変化しています。緑の丸で囲った毛根は細いためか反応していません。(54ジュールでもわずかに反応がみられましたが、それ以下だと反応はみられませんでした)








このように十分注意して今回は55ジュールで全照射しました。おそらく今までで一番の効果が得られるのではないかと期待しています。
「60ジュールまでしか照射できないのだから、それでも生き残った毛はあきらめてください」と説明し了解はしていただいているのですが、60ジュールに達した時点である程度満足できる結果が出ているよう祈っている次第です。

2000年6月12日
渋谷高橋医院院長
高橋知之記